エスアールエム 社長ブログ

2014.6.18

100年安心の公的年金はどこへ行く

 

厚生労働省は、このほど先行き100年にわたる公的年金の「財政検証」の結果を公表した。

この公的年金に関する「財政検証」の公表は、同省が5年毎に実施するものとして法律で定められている。

 

今回の公表では、

年金受給者のモデル世帯と呼ばれている想定世帯の年金受給額は満額で218,000円。

現役世代の労働者の平均収入は348,000円であった。

この年金受給者と現役世代の平均収入を比較したものが、いわゆる「所得代替率」である。

 

今のところ「所得代替率」は62.7%。

したがって、公的年金の財政状況は、

法律で決められた通り現役世代の平均収入の50%以上をキープしていることになる。

言いかえれば現状における年金財源は、十分保全出来ているという結果なのだ。

 

しかし、経済動向(成長率)や物価水準、また出生率や失業率、

そして生産人口と高齢人口の割合、さらに女性や高齢世代の社会参加の推移、

あるいは就業率等々、年金財源の健全性に影響を与えるファクターは多岐に亘る。

以て今回の「財政検証」では、8つのケースを想定し、

Goodケースは5通り、Badケースを3通りで検証結果を公表した。

 

厚生労働省が公表した「財政検証」の結論は、これから先100年間

年金給付は、概ね健全性を損なわず50%以上をキープ出来るだろうというものである。

ところが、その一方で「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)」が運用方針の見直しを検討している。

つまり、将来の年金財源の確保に向け、

リスクのある金融商品を運用に充てることについては、

投資的な環境の下で年金資金の運用を認めようというものである。

国民の年金財源が「ハイリスク・ハイリターン」の投資分野に回る現実は、

「100年安心の公的年金」に暗雲が漂っている証(あかし)と言える。

国民は、100年も安心な公的年金などとは誰も信じていない。

政府はいつまでも意地を張らず、「この制度はやがて破綻する」と公表すべきではないか。

公的年金は、間違いなく抜本的な見直しの時期にある。

わが国の将来の実情に応じた制度設計の基盤づくりが求められているのだ。

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